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「告る」「ディスる」のような名詞+「る」という造語法は江戸時代からあったようです。辞書編集者の神永暁さんの「さらに悩ましい国語辞典」(時事通信社)によると、「お茶漬けを食べる」という意味で「茶漬(ちゃづ)る」という語があり、「茶漬っていこ」のように使われたそうです。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-26 11:24
日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)のプロフィール情報(2017年09月28日20時34分06秒頃の取得):
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注目ツイートを含むタイムライン(199件)
マミートラックとは、「キャリアウーマンとして生きるよりも、母親として生きる道を選ぶ女性の生き方」(大辞泉)。今この言葉は、女性が仕事と育児の両立を目指しても、責任ある仕事を任せられず、昇進ができなくなる状況を指すようになっています。育児とキャリアの両立の難しさを感じます。(三)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-28 18:33
■えせ侍の刀いじり
→本当の勇気のない者ほど、人の前で虚勢をはることのたとえ。臆病な侍に限って、人の前でむやみに刀をいじったりしておどして見せる意から。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-28 12:21
◆ことばリサーチ◆「ぼっちでカラオケ」。ひとりぼっちを略した「ぼっち」には「ぼっち飯」や「ぼっち席」といった言い方もあります。「みんなでするのが当たり前なのに……」というニュアンスを含むことも。この「ぼっち」の使い方をご存じでしたか。最も近いものをお選びください。
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-28 09:03
最近、池の水を抜くテレビ番組が話題です。これは「かいぼり」と呼ばれる作業で、水質改善や外来生物の駆除のために行われます。なじみのない言葉を「池の水ぜんぶ抜く」と言い換えるだけで、ぐっと興味をそそります。分かりやすい表現が人を引きつける良い例なのかなと感じました。(絢)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-27 15:57
「告る」「ディスる」のような名詞+「る」という造語法は江戸時代からあったようです。辞書編集者の神永暁さんの「さらに悩ましい国語辞典」(時事通信社)によると、「お茶漬けを食べる」という意味で「茶漬(ちゃづ)る」という語があり、「茶漬っていこ」のように使われたそうです。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-26 11:24
国語辞典で「人魚」を引くと「下半身が魚の形をしているという女」とありました。男の人魚っていないの? 複数の辞書を見比べると、確かに「女」派が多いものの、性別に触れていない語釈もあって安心しました。ちなみに英語ではマーメイド(女)、マーマン(男)と使い分けがあるようです。(萬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-25 16:20
エイリアンとは、「宇宙人。特に、地球に害をおよぼす異星人」(三省堂国語辞典)。成田空港は1988年、入国審査でのALIENS(外国人)の表示を外しました。この言葉に疎外感を覚える外国の人々への配慮です。2005年開業の中部国際空港の表示は、当初からFOREIGNだそうです。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-23 17:06
先日紙面で「成功裏に終わった」という表現を見て、そういえばこの「裏」ってなんだ?と思いました。この場合の裏は、ことばの下に付いて、その状態・条件にあることを表す語です。他にも秘密裏、盛会裏、隠密裏、暗々裏などと使います。裡と書くこともありますが、新聞では裏で統一しています。(乃)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-22 17:23
RT @nikkei_kotoba: ◆ことばリサーチ◆「これが当店のいちおしの商品です」。自信を持って人に推薦する「いちおし」ということば。さて、漢字を使って表記する場合、「一押し」「一推し」のどちらがしっくりきますか。
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-22 11:55
■濡れぬ先こそ露をも厭(いと)え
→あやまちも、一度犯してしまうと、それ以上にひどいあやまちでも平気でするようになってしまうということのたとえ。体が乾いているうちは、少しの露がかかるのも嫌うが、いったん濡れてしまえば、いくら濡れても気にしなくなることから。=新明解故事ことわざ辞典
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-22 11:54
列島を縦断した台風18号は、記録の残る1951年以降で初めて、日本の本土4島(北海道、本州、四国、九州)全てに上陸した台風だったそうです。気象庁によると、「上陸」は台風の中心が本土4島の海岸に達したときに使う言葉。それ以外の場合は状況に応じて「接近」「通過」を用います。(ゆ)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-21 20:49
◆ことばリサーチ◆「これが当店のいちおしの商品です」。自信を持って人に推薦する「いちおし」ということば。さて、漢字を使って表記する場合、「一押し」「一推し」のどちらがしっくりきますか。
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-20 16:35
■夜道に日は暮れぬ
→もう夜になってしまったのだから、日が暮れるのを心配して慌てて帰ることはないということ。遅くなったときなどに、いまさら慌ててもしかたがないという意味で使う。
〔類義〕夜道に遅い暗いはない。夜道に急ぎはない。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-20 12:29
職場の考課面談がありました。ミスは防いで当たり前なのでアピールポイントは少ないのが悩みのタネ。こんな仕事を「スゴイ!」と言ってくれた「 #校閲ガール 」のスペシャル版が今夜放映されます。実際はドラマよりずっと地味ですが、校閲の役割に光を当ててもらって感激しています。(崇)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-20 09:13
現在1300万円のゆうちょ銀行の貯金限度額の引き上げが議論になっています。この場合、「預金」ではありません。ゆうちょ銀や農協、漁協は「貯金」と呼ぶ一方、一般の銀行や信用金庫、信用組合は「預金」です。銀行法など関係する法律で、それぞれ「預金」「貯金」と名称が異なっています。(健)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-19 14:10
RT @nikkei_kotoba: ◆ことばリサーチ◆数人、数日、数回といった場合の「数」は具体的にどれぐらいの範囲を指すのでしょうか。各辞書の説明はまちまちで、人によっても感じ方が違うようです。みなさんが考える「数」の範囲の上限はいくつですか。
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-16 13:23
■猫を追うより魚をのけよ
→問題が生じたときには、根本を正すことが大切であるということ。猫から魚を守るには、猫を追うよりも魚をどこかへ移すことが先決だという意から。「猫を追うより皿を引け」「猫を追うより鰹節(かつおぶし)を隠せ」ともいう。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-15 16:07
夕方の情報番組でリポーターが揚げたてのトンカツを前にして、「とってもボリューミーですね!」と感想を漏らしていました。このボリューミーという表現、テレビ番組でよく耳にします。volumeの形容詞形にも見えますが、実は和製英語。英語ではvoluminousといいます。(ゆ)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-15 11:54
生物の遺伝に関するメンデルの法則の「優性」「劣性」という用語を「顕性」「潜性」に改める議論が進んでいるそうです。優劣という語感が誤解を与えかねないとの懸念が背景にあります。学生時代、自分の耳たぶは離れているので優性遺伝だと覚えましたが、これからは顕性遺伝になるようです。(実)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-14 08:57
センチュリーのcent-は「100」、ペダルのped-は「足」を意味し、2つが合体した英語がcentipede(ムカデ)。語の成り立ちだけでも面白いですが、ムカデは漢字で「百足」だと知るともう誰かに言いたくてたまらず、妹に話したら気持ち悪いと言われました。(萬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-13 20:13
◆ことばリサーチ◆数人、数日、数回といった場合の「数」は具体的にどれぐらいの範囲を指すのでしょうか。各辞書の説明はまちまちで、人によっても感じ方が違うようです。みなさんが考える「数」の範囲の上限はいくつですか。
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-13 17:06
■楽は苦の種、苦は楽の種
→楽をするとあとで苦労することになり、苦を忍べばあとで楽ができる。今の苦労は将来の楽につながるものだから耐え忍ばなければならないという教え。楽は苦を生むもとになり、苦は楽を生むもとになるという意から。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-13 11:27
「射程距離に入る」。北朝鮮のミサイル問題では、飛行性能が焦点の一つになっています。注意したいのは射程距離という表現。射程だけで「弾丸などの届く距離」を表すため、新聞では「射程内(圏)に入る」としています。ただ、「射程距離」を載せる辞書もあり、間違いとまではいえないようです。(乃)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-12 17:59
「格安スマホ秋の陣」。先日、紙面に載った見出しです。そういえば、春夏秋冬でどれが一番「~の陣」に使われているのか気になり、調べてみました。きっと夏だろうと思っていたら、意外にも紙面化されているのは「秋の陣」が約4割で最多。食欲の秋などといいますが、実は「戦いの秋」なのかも。(絢)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-11 17:27
■良い花は後から
→立派で充実したものは、あとから現れるものだということ。早くから咲き始める花より、あとから咲く花のほうが美しい意から。
〔類義〕大器晩成。名のない星は宵から出る。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-11 11:20
RT @nikkei_kotoba: ◆ことばリサーチ◆「スマホ買うならこれ一択!」。新製品の紹介などで目にする「一択(いったく)」という表現。複数ある中から選ぶ「二択」「三択」などから派生した言葉で、「これしかない」という意味を表すそうです。この使い方をご存じでしたか。最も近…
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-09 14:04
料理の材料を表す「食材」という言葉は1990年代以降に広がった比較的新しい言葉だそうです。花園大の橋本行洋教授によると、テレビ番組「料理の鉄人」(93~99年)の放送が大きなきっかけとのこと。新明解国語辞典(三省堂)では97年発行の第5版から載せています。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-08 10:57
◆ことばリサーチ◆「スマホ買うならこれ一択!」。新製品の紹介などで目にする「一択(いったく)」という表現。複数ある中から選ぶ「二択」「三択」などから派生した言葉で、「これしかない」という意味を表すそうです。この使い方をご存じでしたか。最も近いものをお選びください。
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-07 16:55
あらゆるモノがネットにつながる「IoT」や人工知能の発展などで、2020年につくられるデータの量は44ゼタバイトと13年の10倍に膨らむそうです。ゼタはハードディスクの容量の単位にも使われるテラ(1兆)の10億倍という大きさ。ちなみにゼタの上はヨタで、テラの1兆倍です。(三)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-07 14:39
■隣の餅も食って見よ
→世の中のことは、いろいろと経験してみたほうがよいというたとえ。おいしそうに見える隣の餅も、実際に食べてみなければ味はわからないという意から。
〔類義〕他人の飯も食ってみよ。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-07 11:13
サッカーの語源をご存じですか。日本サッカー協会によると、19世紀に英国でフットボール協会(Association)がルールを統一し、アソシエーションフットボールと呼んだのが始まり。当時の若者たちがsocにerをつけsoccerと略しました。時代を超えた若者言葉の一例です。(崇)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-06 15:24
「犯罪を犯す」は重複表現? 言語学者、国広哲弥さんの「新編日本語誤用・慣用小辞典」では、「犯罪」の動詞的意味が曖昧になり、そこに「犯す」がついたもので、必ずしも重複とはいえないとしています。従来の規範的な表現に留意する一方、言葉の変化には常に敏感でありたいと思います。(健)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-05 16:48
■家に鼠(ねずみ)、国に盗人
→規模や程度の違いはあるが、どんな所にも必ず悪いことをする者がいるということ。家には鼠がいて食べ物を食い荒らし、国には泥棒がいて国や人々の生活を害する意から。「家に鼠、国に賊」ともいう。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-05 12:03
9月4日生まれの作曲家ブルックナー。晩年、交響曲第1番の改訂に相当の時間をかけたことが知られています。初期の作品には、第0番や第00番とよばれる交響曲もあります。ユニークな番号の背景には、自らの第1交響曲に対する作曲者の要求水準の高さが指摘できるかもしれません。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-04 08:28
侍の笛は1インチ。ご存じの方も多いでしょうか。これは寿の旧字である「壽」の覚え方です。上から書くと「士(さむらい)」の「フエ」は「一吋(インチ)」! 会社の先輩に教えてもらい感動したのと同時に、センチ(糎)とミリ(粍)の漢字をこっそり調べたのは言うまでもありません。(萬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-01 15:46
RT @nikkei_kotoba: ◆ことばリサーチ◆「今晩あたり、おいしいおすしが食べたいな」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。新聞ではすしを平仮名書きにしています。すしの表記はいろいろありますが、みなさんにとって一番しっくりくるのはどれですか。
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-09-01 12:34
日経新聞では2013年ごろから紙面に登場するようになった「歩きスマホ」。米ハワイ州ホノルル市では10月から罰金を科すことが決まりました。英語ではsmartphone zombie(スマートフォンゾンビ)などと表現されるようで、言葉から想像すると日本語よりも少し怖そうです。(実)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-31 13:47
■なけなしの無駄遣い
→金のない者に限ってむだ遣いをするということ。わずかしかない金銭を浪費すること。
〔対義〕金持ち金を使わず。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-31 12:24
会社の後輩が妹を「あんた」と呼んでいると聞き驚きました。私自身は「あんた」を使った経験はありません。英語の二人称はyouですが、日本語ではあなた、君、おまえなどいろいろあり、地域によっても違います。省略しても文が成り立つ日本語の方が、人称代名詞が豊富なのは不思議ですね。(乃)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-30 20:16
◆ことばリサーチ◆「今晩あたり、おいしいおすしが食べたいな」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。新聞ではすしを平仮名書きにしています。すしの表記はいろいろありますが、みなさんにとって一番しっくりくるのはどれですか。
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-30 17:26
お盆の季節、私の故郷では新盆の家に「じゃんがら」という念仏踊りがやってきます。太鼓と鉦(かね)の音が近所から聞こえてくると、走って見に行った覚えがあります。辞書によると、じゃんがらには長崎の民俗芸能、愛媛の方言でいがぐり頭、石川の方言でセミなど様々な意味があるようです。(絢)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-29 16:58
「コショウをください」と言ったら唐辛子が出てくる地域があるそうです。本紙の野瀬泰申・特任編集委員の新刊「食は『県民性』では語れない」(角川新書)によると、九州北部が当てはまります。同地域発祥の「ゆずこしょう」も材料はユズと青唐辛子ですが「こしょう」という名称です。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-28 11:27
RT @nikkei_kotoba: ◆ことばリサーチ◆「きょう飲みに行かない?」「仕事終わるの遅いけど、ワンチャン行ける」。この「ワンチャン」はOne Chanceの略で、「可能性があるかもしれない」といった意味を表します。この使い方をご存じでしたか。最も近いものをお選びくだ…
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-26 12:25
「夏は忍び込み盗の被害が増える」という記事に、紙面を編集する整理部から「忍び込んで盗むなら、空き巣と同じなのでは」と疑問の声が上がりました。調べてみると、被害に遭うシチュエーションによって名称が違うようです。忍び込み盗は住人の就寝時、空き巣は留守中の窃盗を指します。(ゆ)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-25 15:11
22日のツイートで、「紀年」とあるのは「紀念」の誤りでした。(崇)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-24 17:06
◆ことばリサーチ◆「きょう飲みに行かない?」「仕事終わるの遅いけど、ワンチャン行ける」。この「ワンチャン」はOne Chanceの略で、「可能性があるかもしれない」といった意味を表します。この使い方をご存じでしたか。最も近いものをお選びください。
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-24 16:36
■地蔵は言わぬがわれ言うな
→うっかり秘密をもらすことが多いから、口には気をつけよという戒め。秘密を打ちあけるとき、「人に言うな」と口止めした自分があちこちにもらすことが多いことから。「俺は言わぬがわれ言うな」ともいう。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-24 15:00
暑い日が続きますね。テレビで「熱中症に気をつけてください」などとよく聞きますが、「日射病」という言葉も耳にします。違いは何でしょうか。「熱中症」は高温で体温の調節ができず、めまい・吐き気などを催すこと。一方、「日射病」は熱中症の一種で、直射日光が原因のものを言います。(健)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-23 16:12
「日本語37話プラスX」(おうふう)を読みました。著者の倉島長正さんは著名な辞書編集者。「記念」と「紀年」が混在する理由を研究したきっかけは、亡き夫人とのハイキング中に見た寺の石碑だったそうです。他の項目はどんなきっかけで研究されたのか想像しながら再読しています。(崇)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-22 15:17
■命に過ぎたる宝なし
→生命ほど大切な宝は、この世にないということ。「命に換える宝なし」ともいう。
〔類義〕命は宝の宝。命は法の宝。命あっての物種。
〔対義〕命は鴻毛(こうもう)より軽し。命より名を惜しむ。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-22 11:39
猛暑日。最高気温が35度以上の日で、気象庁が2007年に制定しました。国内ではこの年、最高気温の記録を74年ぶりに更新しています。猛暑日の説明として、「最高気温が35度超」という表現も目にしますが、気象庁の定義からすると厳密さを欠いています。超ではありません。以上です。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-21 18:18
RT @nikkei_kotoba: ◆ことばリサーチ◆「この曲、エモいね」。8月14日付日経MJでも取り上げている「エモい」という言葉。感情が揺さぶられた状態や「うまく説明はできないけれど良い」といった心境を表すといいます。この使い方をご存じでしたか。最も近いものをお選びくだ…
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-19 17:41
■盗みする子は憎(にく)からで縄掛くる人が恨めしい
→親の身びいきな情愛のたとえ。親というものは、盗みをした自分の子を憎まず、自分の子を捕らえて縄をかけた人を憎むものだということ。「盗みする子は憎からで縄付くる人が恨めしい」ともいう。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-19 11:47
◆ことばリサーチ◆「この曲、エモいね」。8月14日付日経MJでも取り上げている「エモい」という言葉。感情が揺さぶられた状態や「うまく説明はできないけれど良い」といった心境を表すといいます。この使い方をご存じでしたか。最も近いものをお選びください。
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-18 17:38
◆ことばリサーチ◆若者言葉や新語・流行語、以前とは意味が変わった表現などについて、フォロワーのみなさんがどのように感じているのかを随時お尋ねしていきます。アンケートですので基本的に「正解」や「間違い」はありません。ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-18 17:35
動画サイトなどのコメント欄で、文末に「草」とあるのをよく見るようになりました。(笑)と同じ意味だそうです。笑がwと書かれるようになり、それを強調したwwwの表記が草原のように見えるからとのこと。さすがに新聞記事には登場しませんが、ネット用語の発想は興味深いものです。(崇)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-18 11:41
シンクロナイズドスイミングの種目名がアーティスティックスイミングに変わるという記事を読みました。ソロ種目などでシンクロナイズド(同調した)という表現がそぐわないとの指摘があったそうです。長く「シンクロ」の略称で親しまれてきましたが、今後はどのような呼び方になるのでしょうか。(実)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-17 16:53
■堂が歪(ゆが)んで経が読めぬ
→自分の怠慢や失敗、落ち度などを他のことにかこつけて言い訳するたとえ。また、もったいばかりつけて実行が伴わないたとえ。上手に経が読めないのは、仏堂が傾いて落ち着いて座っていられないからだと言い訳する意から。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-17 15:05
「ポケモンGO」の配信開始から1年余り。伝説のポケモン・ルギアが登場するなど今でも話題にのぼります。そういえば幼い頃、ポケモン映画「ルギア爆誕」を見て「爆誕って何?」と母に尋ねたことがあります。辞書を引いても載っておらず、「さすが伝説のポケモン!」と思った覚えがあります。(絢)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-16 17:22
テニスのウィンブルドン選手権で地元の英国選手が勝てなくなったことにちなみ、対外的に開放した国内市場で外国企業ばかりが活躍する状況をウィンブルドン現象といいます。英国勢は13年のA・マリー選手まで77年も優勝から遠ざかっていました。国際競争の厳しさを感じさせられる言葉です。(三)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-15 15:34
■閻魔(えんま)の色事
→釣り合わないこと。不似合いなことのたとえ。こわい閻魔大王と恋愛とは、まったく不似合いであることから。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-15 15:16
辞書を見ていたら「なつおんな(夏女)」という項目がありました。いわく「夏の暑さのためにやせ細っている女」(日本国語大辞典)とのこと。夏バテしないように肉ばかり食べ、暑いから運動は涼しくなってからにしようと言って運動不足になり、やせ細っていない私は夏女ではないようです。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-14 11:32
ブリジストン、キャノン、ニッカウイスキー、富士フィルム、いすず自動車。どれも有名な会社ばかりですが、表記が少し間違っています。正しくはブリヂストン、キヤノン、ニッカウヰスキー、富士フイルム、いすゞ自動車です。片仮名や平仮名の社名には意外な落とし穴が潜んでいます。(萬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-12 17:15
内閣改造がありました。内閣総理大臣を政官界では「総理」と略すことが多いようですが、新聞では基本的に「首相」と書いています。首相は大臣の首席を表し、内閣総理大臣の通称として定着しています。「相」は大臣の意味で、他の大臣のことも法相、外相、財務相などと表記するのが原則です。(乃)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-10 22:38
■言いたいことは明日言え
→言いたいことがあっても、十分に考えた上で言えということ。思ったことをすぐ口に出すと、失言をしたり相手を傷つけたりしがちだから、一晩冷静に考えて明日になってから言えという意から。腹を立てたり感情的になったりしたときの注意のことば。=新明解故事ことわざ辞典
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-10 14:46
8月9日(や・きゅう)は野球の日。野球記事の校閲では、「スイングをさせなかった」とあるのに実際には空振り三振だったり、選手の写真がトリミングで足だけになったりするなど「くせ球」に要注意。大活躍の西武・源田選手のように、「記事審たまらん」と言われる校閲を心がけたいですね。(ゆ)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-09 15:13
■蹴る馬も乗り手次第
→扱いにくい者でも、うまく扱う方法はそれなりにあるということ。暴れる馬でも、乗り手によってはおとなしくなるという意から。
〔類義〕人食い馬にも合い口。癖ある馬に乗りあり。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-08 13:59
「大切なペットが亡くなったとき、一度ご相談ください」。ある葬儀会社の広告で目にした表現です。「亡くなる」は人が死ぬことを言うので、動物に使うのは不適当との声があります。一方でペットを家族同然に思う人が多い現在、あまり違和感はないかもしれません。みなさんはどうでしょうか。(健)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-08 00:44
金比羅参宮の「丸金うちわ」。ウェブ上では調べがつかず、初めは「丸亀うちわ」の誤りかと思いました。幸い香川出身の先輩から、「大きな丸の中に金の字を書いたデザインのうちわで、地元では有名」と教わり、ようやく納得。ネットの情報だけに頼ることの危うさを痛感しました。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-07 12:26
新しい国語辞典を手にすると、現代歌人の代表の一人、枡野浩一さんの「辞書をひきバレンタインが破廉恥の隣にあると気づいている日」という短歌を思い出します。手持ちの辞書を開くと確かに横に並んで載っていました。紙ならではの意外な発見がまだたくさん眠っていると思うとわくわくします。(実)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-04 14:29
■情けの酒より酒屋の酒
→口だけの同情より、実際に役に立つ物をもらうほうがありがたいということ。同情のことばより、酒屋の酒をもらったほうがよいという意から。「情け」の「さけ」に「酒」を掛けた語呂合わせ。
〔類義〕思(おぼ)し召しより米の飯。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-04 13:45
投資判断に欠かせない指標の一つ、EPS(1株利益)。純利益を発行済み株式数で割って算出し、企業の収益力を示します。英語ではEarnings Per ShareとEarningsは必ず複数形です。経済用語のチェックは定義だけでなく、こうした点に目配りするのも校閲の基本です。(崇)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-03 15:31
ジャイアントパンダは中国語で大熊猫。ターションマオのように発音します。一方、台湾では猫熊というようです。パンダはクマ科の動物なので、猫熊も一理ありそうです。なお、より大きな分類だとパンダはネコ目(食肉目)に属します。熊猫か猫熊か、簡単に黒白をつけるわけにはいかないようです。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-02 16:53
■馳走(ちそう)終わらば油断すな
→人がもてなしてくれる裏には、何か求めることがあってのことだから、もてなされたあとは十分に気をつけろということ。
〔類義〕旨(うま)い物食わす人に油断すな。食わせておいて扨(さて)と言い。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-02 13:48
山梨県富士吉田市役所から富士山頂までを一気に駆け上がる富士登山競走が開催されました。完走率はわずか5割。山頂までの標高差3千メートルを制限時間4時間半で走るスピードが求められます。優劣を競い合う「競争」ではなく、走力を競う「競走」という言葉がぴったりの行事です。(三)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-08-01 16:37
■卑下も自慢のうち
→必要以上にへりくだるのは、自慢しているのと同じであるということ。表面は謙遜したようでも、実は自慢しているということ。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-31 13:27
原稿のチェックをしていたら、「青色吐息」という表現が出てきました。正しくは「青息吐息」で、苦しみ困った時につくため息や、それが出るような様子を表します。青息を青色と間違えてしまったのは、高橋真梨子さんの名曲「桃色吐息」の影響によるのかもしれません。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-31 11:52
「負けるとも劣らない」という間違いを見つけたことがあります。負けることがあっても劣ることはないという、矛盾した表現になってしまいます。正しくは「勝るとも劣らない」。また「抜きつ抜かれつ」とすべきところが「追いつ抜かれつ」だったことも。これでは片方が負けっぱなしです。(絢)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-28 16:51
ある数字が○倍に増えることを表すときに「○倍増える」「○倍増」としているものを見掛けます。1が2倍に増えたら1×2=2ですが、2倍増えるだと1+1×2=3のようにも読めます。こうした誤解を招かないように、日経新聞では「○倍に増える」とはっきり書くようにしています。(萬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-27 12:28
■百足(むかで)のあだ転び
→大丈夫だと思って安心しきっていると失敗することがあるというたとえ。足が多くて死んでも倒れないといわれるむかででも、誤って転ぶことがあるということから。
〔類義〕猿も木から落ちる。河童(かっぱ)の川流れ。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-27 12:12
文化庁調査(2008年度)では「敷居が高い」の意味を「高級過ぎたり、上品過ぎたりして、入りにくい」と答えた人が45%で、本来の「相手に不義理などをしてしまい、行きにくい」(42%)を上回りました。日経新聞では前者の使い方を避けていますが、間違いではないという意見もあります。(乃)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-26 20:31
内勤生活で13キロ太ったとき、しばらく大好きな白米を控え、糖類ゼロ食品を食べていました。ところがジムのトレーナーに「糖質と糖類は違う」と指摘され、違いを気にするようになりました。糖類は糖質の一部、糖質は炭水化物の一部。この知識が減量にも校閲にも役立ちますように。(ゆ)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-25 19:46
■選んで粕(かす)を摑(つか)む
→えり好みをしすぎると、かえってくだらない物を摑んでしまうという戒め。
粕=酒粕。転じて、つまらない物の意。
〔類義〕選(よ)れば選り屑(くず)。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-25 12:33
「部長、お裾分けです」。もらった物をさらに人に分けるとき、「お裾分け」と言うことが多いと思います。「裾」は衣服の末端を指し、「つまらないもの」を表すので、目上の人には失礼との説もあるようです。場合によっては、同じ意味の「お福分け」を使ってみるのもいいかもしれません。(健)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-24 16:53
日本各地でヒアリが確認されています。多くの人にとってヒアリの日本上陸は想定外だったのではないでしょうか。報道に接し、紙面点検の仕事を連想しました。この原稿は大丈夫だろう、と思っていると、大きな誤りを見過ごすことがあります。ミスがあることを前提に、問題を探す姿勢が大切です。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-23 03:24
学生時代、雑誌「日経エンタテインメント!」の編集長宛てのメールで「日経エンターテイメント」と誤り、頂いた返信で指摘されたのが固有名詞の表記に注意するようになったきっかけです。日経新聞ではエンターテインメントと書きます。今でも記事中にあると慎重に確認する言葉です。(三)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-21 16:50
■怒りは敵と思え
→怒りは慎むべきだという戒め。怒りは必ず相手の怒りや恨みを招き、結局は自分の身を滅ぼすことになるから。
〔補説〕徳川家康の遺訓にあることば。
〔類義〕怒りは愚かな者の胸に宿る。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-21 12:18
「黒いダイヤ」とは何のことでしょうか。古今東西の別名や愛称などを集めた「異名・ニックネーム辞典」(杉村喜光・編著、三省堂)によると、答えの一つはトリュフ。世界三大珍味に数えられ、「森の宝石」や「きのこのモーツァルト」とも呼ばれます。ちなみに「赤いダイヤ」は小豆です。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-20 11:31
「水菓子」と聞いたら皆さんは何を思い浮かべますか。ゼリーやようかん? 実は果実類のことを指します。そもそも菓子は果実類という意味でしたが、今では食事ではない軽い食べ物のことを言います。昔は果実類のことを上方で果物、江戸で水菓子と呼んだという説もあります。(絢)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-19 20:15
■拗者(すねもの)の苦笑い
→変わり者にも上には上があるというたとえ。ひねくれ者がさらに上手がいることを知って苦笑いすることから。
拗者=ひねくれた態度で生きている者。世を皮肉な目で見る偏屈な者。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-19 12:56
手紙やメールなどの結びに「時節柄ご自愛ください」と書かれていることがあります。相手の健康を気づかう言葉としてよく用いられ、「お体ご自愛ください」としているものも見かけます。辞書によれば、自愛は「自分の体を大切にすること」なので、「お体」を省いても意味は通じます。(祥)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-18 18:29
日経新聞で薊という字を久しぶりに目にしました。うろ覚えでしたが、とげのある多年草のアザミです。改めて見ると「魚」が含まれているのが気になり調べてみました。学研の漢和大字典によると、魚の部分には「とげとげした骨がある」という意味があるようです。なるほどと納得しました。(敏)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-16 16:41
■羅綺(らき)千箱、一暖に過ぎず
→美しい衣服がたくさんあっても、暖まるために必要なのは一着である。むだなぜいたくは必要ないということ。
羅綺=「羅」は、うすぎぬ。「綺」は、あやぎぬ。美しい衣服の意。
〔類義〕起きて半畳寝て一畳。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-15 14:01
保育園から「水着と着替えをスーパーのビニール袋に入れて持参してください」というプールの連絡がありました。現在のレジ袋はビニール製ではなく、ポリエチレンやポリプロピレン製なので「ポリ袋」といったほうが適切ですよ……と仕事では指摘するところですが、先生にはできませんでした。(三)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-14 14:44
■木もと竹うら
→物事には、やりやすい方法や順序があることのたとえ。木は根もとのほうから、竹は先のほうから割ると、うまく割れるという意から。
うら=末のことで、先端の部分の意。
〔類義〕竹は末(うら)から木は元から。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-13 14:35
最年少プロ棋士、藤井聡太四段の活躍で将棋人気が高まっています。将棋は「指す」、囲碁は「打つ」といいますが、将棋でも「打つ」を使う場合があります。羽生善治王座の「読む将棋百科」(河出書房新社)によると、相手から奪った持ち駒を盤上に置くときには「打つ」というそうです。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-13 11:30
私たち記事審査部は交代勤務制で動いています。部内ではこれをシフトでなく出番と呼びます。例えばシフト表などとは言わず出番表と言います。何の気なしに辞書で「出番」を引いてみると「江戸時代、奉公人が公休日をもらう日」「出勤する当番」という正反対の意味が載っていて驚きました。(絢)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-12 16:33
ぶぜんの意味を国語辞典は「失望してぼんやりするさま」「驚いてぼうぜんとするさま」などと説明しています。文化庁「国語に関する世論調査」(2007年度)で約7割が回答した「腹を立てている様子」は本来の意味と異なるとされていましたが、最近ではこちらを載せた辞書もあるようです。(祥)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-11 16:25
■鹿待つところの狸
→期待に反して、つまらないものが手に入ることのたとえ。また、つまらぬものでも、獲物がないよりはましであるということ。鹿を待っているところに狸が出て来たので、それを捕らえるということから。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-11 11:51
2007年7月の新潟県中越沖地震から10年。東京電力柏崎刈羽原発も被災しました。その前の04年10月には同県中越地震が起き、山古志村(現長岡市)は全村避難を余儀なくされました。2つの震災は表記が似ており発生年月も近く、記事をチェックする際は取り違えないように注意しています。(敏)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-10 14:43
「海外」の使い方には注意が必要です。日本から見れば「海外」と「国外」はほぼ同じ意味ですが、例えば中国から見て陸続きのドイツは国外であっても海外ではないからです。読者から指摘をいただくこともあり、「中国企業の海外進出」などは本当に海を越えるのかを考えながら読んでいます。(萬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-08 16:49
■上見ぬ鷲
→何者も恐れる必要がなく、思うままに振る舞うようすのたとえ。鷲は強いので、上空からの攻撃を警戒する必要がないことから。権力者の勝手気ままな振る舞いを批判するときに用いることが多い。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-07 12:13
「需要が供給に追いつかない」という文をたまに見ます。どういう意味でしょうか。需要不足や供給過剰という状況を指しているようでもあります。一方、前後の文脈から判断して、「需要に供給が追いつかない」の単純な誤り、ということも少なくありません。助詞への目配りも大切です。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-07 08:24
日経新聞の記事では、余韻を持たせるときに使うダッシュ(―)は2文字分入力します。言葉の省略や無言を示すリーダー(…)も同じ。他にも「!」「?」の次に新たな文が続くときは1文字あけるなど、言葉の使い方以外にも細かい決まり事があります。紙面の表記をそろえることも校閲の仕事です。(乃)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-06 19:27
プロ野球の同じチームに同姓選手が複数いる場合、下の名前の1文字目を入れて区別します。今季DeNAに田中浩康選手が移り、田中姓が2人になりました。記事中は田中浩、田中健としています。巨人の坂本勇人選手も今季から坂本勇に。オリックスに吉田選手が4人いることも話題になりましたね。(ゆ)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-05 18:00
■雀脅して鶴失う
→細部にこだわって全体をだめにしてしまうことのたとえ。雀を追い払おうと脅かして鶴を逃がしてしまうという意から。
〔類義〕小鳥を捕らえて大鳥を逃がす。木っ端を拾うて材木を流す。
〔対義〕鹿を逐(お)う者は兎を顧みず。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-05 12:04
スポーツでは勝敗の鍵を握る急所があります。サッカーで攻守の要であるボランチが機能するか、野球でピッチャーに緩急をつけた投球ができるか、などです。さて上記の「攻守」を「好守」、「緩急」を「緩球」と誤るのは、ありがちなミスです。校閲記者の守備能力が問われます。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-04 16:34
梅雨明けごろから咲き始めるサルスベリ。漢字では「百日紅」で、100日間咲き続けることに由来するとされます。「日」がつく花は他に、日々草(ニチニチソウ)、二十日草(ハツカグサ=ボタンの別名)、千日草(センニチソウ)などがあります。ただ実際の花の寿命を表すわけではないようです。(健)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-03 16:43
■楽人(らくじん)楽を知らず
→何の苦労もなく気楽に生きている人には、安楽のありがたさがわからない。苦労をしてはじめて、安楽の尊さがわかるということ。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-03 13:45
「私事ですが、かねてからお付き合いしておりました方と……」。有名人の結婚発表や個人のSNS(交流サイト)上での報告でもお決まりの「かねてから」という言い回し。新聞では重複表現として使っていません。「かねて」には「以前から」の意味があり「かねてお付き合い……」だけで通じます。(乃)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-07-01 09:54
「天地無用」。宅配便の荷物に貼られたシールなどで、こんな表現を目にしたことがあるでしょうか。「上下を逆さまにしてはいけない」という決まり文句なのですが、「してもよい」と正反対に受け止める人もいるようです。「無用」には「必要ない」という意味があるからかもしれません。(健)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-30 00:51
「名人に香を引いて勝つ」。将棋の升田幸三九段の若い頃の言葉です。この言葉は後に大山康晴名人を香落ちで下し、現実になりました。このほど将棋の連勝記録を塗り替えた藤井聡太四段は小学生のとき、日経の取材に「名人より強くなること」が夢だと答えています。どこまで強くなるのでしょうか。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-29 20:01
■瑠璃(るり)の光も磨きがら
→才能があっても、それを磨く努力をしなければ、大成しないということ。瑠璃が美しく輝いているのは、よく磨かれているからであるという意から。
瑠璃=紺色の美しい宝石。「琉璃」とも書く。
〔類義〕玉磨かざれば光なし。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-29 12:40
「昔は力士みたいな名前が多かったけどなあ」。記事に出てくるコメの銘柄をチェックしていた際のデスクの一言です。今は「コシヒカリ」「ササニシキ」など、しこ名を連想させる銘柄のほか、「銀河のしずく」「青天の霹靂(へきれき)」など、まるで絵画の題名のようなものもあるのですね。(萬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-28 20:33
■礼に始まり乱に終わる
→酒宴の席は、最初は礼儀正しく始まるが、やがて礼儀も何もなくなり、乱れきって終わるということ。
〔類義〕人酒を飲む酒酒を飲む酒人を飲む。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-27 13:04
ツイッターで #らぶりつ という言葉を目にしました。らぶ=ハート型の「いいね」、りつ=リツイートで「お気に入り&拡散希望」の意味。以前は★型のfavoriteボタン(=ふぁぼ)だった名残から「ふぁぼりつ」と呼ぶ人もいます。仕様変更で新語が流行するのは感慨深いですよね。(ゆ)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-27 10:27
最近、取材部門の打ち合わせで「統帥権」という言葉が登場(したように聞こえ)、やや唐突な感じがしました。統帥権とは、軍隊の最高指揮権。日本では明治憲法下、天皇の大権とされていました。よく聞くと統帥権ではなく豊洲移転の話でした。人の話はよく聞かないといけません。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-26 19:22
4年前に「神奈川県厚木市のJR駅前」という原稿に遭遇、疑問点を問い合わせる前に出稿元が「私鉄駅前」と直しました。疑問とは、JR相模線に厚木駅はあるが所在地は海老名市で、厚木市内にJRの駅はないのではということ。また前後の文脈からこの駅は小田急線の本厚木駅と推測できたのです。(敏)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-23 13:58
■下駄も阿弥陀も同じ木の切れ
→初めは同じでも、最後には大きな差が出てくることのたとえ。また、身分や職業は違っていても、人間としての根本は同じであるという教え。下駄も仏像も、元は同じ木からできたものだという意から。「仏も下駄も同じ木の切れ」ともいう。
※新明解故事ことわざ辞典
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-23 10:23
「Yシャツ」や「Gパン」といった表記を目にすることが少なくないと思います。何気なく読んでしまうかもしれませんが、ワイシャツはホワイトシャツの略、ジーパンはジーンズとパンツを合わせた語で、YやGはいわば「当て字」です。新聞では片仮名で書くことになっています。(祥)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-22 16:45
久々に目を通したファッション誌で「高見え」という言葉を知りました。「実際よりも高価に見える」といった意味のようです。「見える」の連用形「見え」には、「見栄を張る」「見得を切る」などの派生表現(いずれも当て字)があります。消費者にはうれしい「高見え」。定着するでしょうか。(絢)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-22 09:45
■礼は急げ
→返礼はできるだけ早くしたほうがよいということ。時間がたつと、感謝の気持ちが薄れたりきっかけを失ったりするし、また気持ちも伝わらなくなるので、早くせよという教え。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-21 10:55
新潟県に上越市がありますが、上越新幹線は通っていません。上越新幹線の「上越」は今の群馬県の旧国名「上野国」と新潟県の旧国名「越後国」の頭文字を取ったもので、上越市がある新潟県の「上越地方」を指しているわけではないためです。ちなみに上越市には北陸新幹線が通っています。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-20 12:36
■恋の山には孔子(くじ)の倒れ
→恋は理性を失わせるということのたとえ。恋のことになると、孔子のような聖人といえども分別を失い、過失を犯す意から。「孔子も倒るる恋の山」ともいう。
孔子=「くじ」は「こうし」の呉音。
〔類義〕恋は曲者。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-19 12:13
先日、テレビで「使うと年寄り認定される昭和言葉」を取り上げていました。「チャンネルを回す」という表現を見て、自分でガチャガチャやっていた幼少期を懐かしむとともに、技術の進歩が日常語も変えていくことを実感しました。将来、「平成言葉」になるのはどんなものでしょうか。(三)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-16 15:44
大田? それとも太田?――記事のチェックでは、こうした点にも注意が必要です。例えば東京都大田区や島根県大田市、プロ野球日本ハムの大田泰示選手は「大田」ですが、群馬県太田市や胃腸薬「太田胃散」、爆笑問題の太田光さんは「太田」です。固有名詞は特に一字一字の確認が欠かせません。(祥)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-15 15:49
■住めば都
→どんな不便な所でも、長く住み慣れると都と同じように住み心地がよく、離れにくいものだということ。
■住まば都
→同じ住むならば都のほうがよいということ。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-15 12:04
「あの会社のあの対応は悪手だな」。最近ネットで「悪手=あくしゅ」という言葉を見かけます。もとは囲碁や将棋で使われていましたが、今は場面を限定せずに使う人が増えているようです。「定石」「王手」などのように、いつか「悪手」も日常語として辞書に載る日が来るのかもしれません。(絢)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-14 12:25
(続き)では、校閲記者はいくつ漢字を知っていればよいのでしょうか。常用漢字はもちろんのこと、人名に使われる「人名用漢字」や主に1949年より前に使われた「旧字体」などの知識も必要でしょう。いずれにせよ、一朝一夕に習得するのは難しいので、日々精進したいと思っております。
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-13 12:20
漢字研究者の円満字二郎さんの著書「知るほどに深くなる漢字のツボ」(青春出版社)を読みました。社会人としていくつ漢字を知っていれば恥をかかないのか、という項目があり、まずは新聞や学校教育で使われる「常用漢字」(2136字)をきちんと読めるようになるのが大事ということでした。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-13 12:19
■牛の角を蜂が刺す
→物事に対して何とも感じないことのたとえ。また、何の効果もないことのたとえ。牛の角を蜂がさしても、牛は痛くもかゆくもないことから。「牛の角に蜂」ともいう。
〔類義〕石地蔵に蜂。釣り鐘を蜂が刺す。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-13 10:59
卓球世界選手権の活躍で話題となった張本智和選手。「チョレイ」という彼の掛け声を知ったとき、これは外国語なのか、どんな意味があるのかと思わず調べてしまいました。張本選手独自の掛け声で特に意味はないそうですが、気になったという方も少なくないのでは?(三)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-12 19:15
「道のりは険しい」。校閲者としては気になる表現です。辞書によれば「道のり」とは「距離」を意味する言葉。明らかな間違いとまでは言えないにしても、「距離が険しい」というのは違和感があります。記事に出てきたときは、「道は険しい」「道のりは長い」などへの書き換えを提案しています。(萬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-10 20:50
■うかうか三十きょろきょろ四十
→月日のたつのは早く、またたく間に人生が過ぎてしまうことのたとえ。三十代をうかうかして過ごし、四十代になってあわててきょろきょろする意から。
〔類義〕少年老い易く学成り難し。
〔対義〕三十の尻括(くく)り。
三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-09 12:04
パソコンを起動するとき、「立ち上げる」といいます。自動詞「立つ」と他動詞「上げる」の合成語で、新しい事業を起こすときも使います。手元の辞書30冊のうち8割がこの言葉を収録していました。2010年発行の明鏡国語辞典第2版は7種の意味を載せており、目を引きます。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-09 09:44
遠距離恋愛はどのくらい離れている場合をいうのでしょう。長距離ミサイル、長距離走など具体的な距離が意識されるときは「長」がよく使われるようです。リニア中央新幹線が開通すれば名古屋―東京・品川間は40分。都心から都内西端までも在来線で同じくらい。さらに定義が難しくなりそうです。(乃)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-08 20:40
新サービスには実際に利用しないとわからない例があります。校閲ガールでいう「事実確認」です。先日は家事代行サービスに登録しました。「顧客が自分で汚れ具合や掃除場所を選択、見積額を事前算出」。記事通りでした。自腹でも自分で確かめたものこそ確証が持てるのです(家もピカピカに!)。(ゆ)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-07 20:06
■旨(うま)い物は小人数(こにんずう)
→儲(もう)け話は少ない人数でするほうが、利益の分け前が多くてよいというたとえ。おいしい物は少ない人数で食べるほうが、たくさん食べられてよいということから。
〔類義〕旨い物は一人で食え、まずい物は大勢で食え。
※新明解故事ことわざ辞典
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-07 11:35
サカタザメやチョウザメは、サメを思わせる外観をしていますが、いずれもサメではありません。サカタザメはエイの一種。チョウザメは古代魚に属し、チョウザメの卵の塩漬けがキャビアです。一方、シロワニはれっきとしたサメの仲間で、名前の響きから取り違えないよう注意したいと思います。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-06 08:43
■言い勝ち功名
→よい意見よりも、ことば数の多い者が勝つ。黙っていては、正論も通らないということ。「言い勝ち高名」とも書く。
言い勝ち=相手に負けず盛んにしゃべること。
〔類義〕言わぬ事は聞こえぬ。
〔対義〕言わぬが花。雄弁は銀、沈黙は金。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-05 13:24
国の首脳同士が電話で協議する「電話会談」という表現。日経の記事で使うこともありますが、多くの辞書では会談を「会って話し合うこと」としています。「直接会っていないのに、会談ではおかしい」との声も聞きます。各新聞・放送では「電話会談」「電話協議」と割れているようです。(健)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-05 01:12
昔々あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。ある日、おじいさんは山に芝刈りに行きました……。一つ、間違いがあります。芝とあるのは、漢字を使えば柴(しば)が正しく、柴は薪にする木のことです。芝刈りと柴刈り。気をつけたい言葉の組み合わせです。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-04 03:35
「日経企業」。先日、紙面のチェックをしていて見つけました。もちろん「日系企業」の誤り。直したついでに「にっけい」をパソコンで変換してみると、その中に「肉桂」という候補が。調べてみると、これは植物の名前であることが判明。ニッキあめの「ニッキ」は「肉桂」の音変化だそうです。(萬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-03 15:30
SNS(交流サイト)が市民権を得るとともに、これまでなじみの薄かった「ツイート」「フォロワー」などの言葉が身近になり、紙面にも登場しています。新SNS「マストドン」の投稿は「トゥート」。紙面に現れる日はくるでしょうか。(乃)https://t.co/bBwdpHGrAX(要登録)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-02 20:53
■いやいや三杯
→口では遠慮するが、本心は違うことのたとえ。他人に酒を勧められると、口では辞退しながら、実際には何杯も飲んでしまう意から。
〔類義〕いやいや三杯十三杯。いやいや三杯逃げ逃げ五杯。
※三省堂「新明解故事ことわざ辞典」から
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-02 12:34
スパイ映画「007」シリーズ7作で主役のボンドを演じたロジャー・ムーアさんが亡くなりました。日本で007の読み方がゼロゼロセブンからダブルオーセブンになったのは、ムーアさんが出演したころから、ともいいます。英語のボンドには、きずなという意味もあります。ご冥福をお祈りします。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-01 16:56
■雨の降る日は天気が悪い
当たり前のこと、わかりきったことのたとえ。当然のことをもっともらしく言う人に対する皮肉として用いる。
〔類義〕犬が西向きゃ尾は東。北に近けりゃ南に遠い。
※三省堂の承諾を得て、同社の「新明解故事ことわざ辞典」から故事ことわざを紹介します。
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-06-01 11:23
国語学者の田中章夫さんの新刊「東京ことば――その過去・現在・未来」(武蔵野書院)を読みました。明治時代、東京の読み方が「トーキョー」「トーケイ」と割れていたのは初めて知りました。下町言葉から「標準語」の成り立ちまで豊富な実例を基に… https://t.co/MqsfraA1nG
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-31 23:17
弊部では週末、競馬記事を校閲します。経験者の私でも未経験者に仕組み・ルールを教えるのは難しく、皆で競馬場へ行き初心者講座を受けました。賭け式の説明で「馬単など『単』は着順、馬連など『連』は組み合わせを予想するもの」と先生。明確な説明に皆で感嘆。教え方の勉強にもなりました。(ゆ)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-30 19:47
「京都高裁、被告に無罪判決」。こんな文言を見たら、違和感を抱く必要があります。国内で高裁が置かれているのは、東京、大阪、名古屋、広島、福岡、仙台、札幌、高松の8都市。他に金沢、岡山、松江、宮崎、那覇、秋田に高裁支部がありますが、京都高裁は存在しません。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-29 09:01
フランス大統領選挙は、7日の決選投票でマクロン氏が勝利しました。決選投票の記事が頻出する時期になると、一度は見るのが「決戦投票」という誤り。上位得票者から当選者を決めるから決選なのですが、通常は2人で争われるため「最後の勝負」という意味の決戦と間違えるのかもしれません。(三)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-26 13:17
姓名の順番は国によって違うため、外国人の姓だけを書く際は注意が必要です。「欧米は日本と逆で姓が後に来る」と思いがちですが、ハンガリーなど一部の欧州の国では日本と同様に「姓+名」で表記することも。誤って下の名前だけを「○○氏」と書いてしまわないように気をつけたいです。(絢)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-25 20:16
(続き)それでは、「ハウス」はどの企業の証券略称でしょうか。積水ハウスやハウス食品グループ本社など「ハウス」のつく企業名は複数ありますが、ハウスは大和ハウス工業の略称です。日経では積水ハウスは「積水ハ」、ハウス食品グループ本社は「ハウス食G」と略します。(三)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-24 14:57
ファーストリテイリングを「ファストリ」と略すなど、日経の株価欄やマーケット記事では、日経の定めた銘柄略称(証券略称)を使います。日本取引所グループや他のメディアもそれぞれ略称を定めていて、日経は略称を最大6文字まで、日本取引所グループは10文字までとしています。続く(三)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-24 14:56
「Make America Great Again(偉大な米国の復活)」を掲げるトランプ米大統領。再選に向け就任前から「Keep America Great(偉大な米国の継続)」を商標登録申請したそう。米グーグルの商標権を巡る訴訟など今後さらに商標への注目が高まりそうです。(祥)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-23 15:57
気温が高くなるとエスニック料理が食べたくなります。香草のパクチーがおいしいですが、昔は「コリアンダー」と呼んでいたように記憶しています。調べてみるとパクチーはタイ語、コリアンダーは英語。最近の新聞ではパクチーの登場回数が増えており、このまま主流になっていくのでしょうか。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-22 14:11
原稿を見ていて名前に「崇」があると身構えてしまいます。かつて、ある人の名前に「たたる・たたり」の意味である「祟」が間違って打ち込まれていたことがあったからです。それ以来、崇と祟が出てくると字の構成が山と宗の崇か、出と示で成る祟かを拡大鏡で確かめることにしています。(敏)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-19 15:37
先日、原稿で「リアルタイムの同時通訳」「歴史的な史跡」という表現が使われていました。「馬から落馬」「頭痛が痛い」などの重複表現は有名かと思います。明らかな誤字脱字などとは違い、重複表現は間違いとは言い切れない場合もあります。文脈にも照らして、今回は修正を打診しました。(絢)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-18 12:26
島根県の宍道(しんじ)湖に使われている漢字は「宍」で、「穴」ではありません。宍はイノシシや鹿などの肉を表す漢字で、宍道はイノシシが通った道という意味だそうです。宍の字は兵庫県の宍粟(しそう)市、俳優の宍戸錠さん、ゴルフ場の宍戸ヒルズCCにも使われています。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-17 14:40
5月は7日にフランス、9日に韓国で大統領選がありました。新政権になるとなじみの薄い人名を目にする機会も増えるので、より注意が必要になります。かと思えば菅義偉官房長官の名前が管義偉になっているといった間違いも……。なじみの程度にかかわらず落とし穴は存在するようです。(祥)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-16 17:18
台風一過を「台風一家」と思い違いしていたという話はよく聞きます。十数年前、同じ編集局内のある部のベテランデスクが圧巻のことを「圧観」と勘違いしていましたが、これもありそうなことです。私はといえば、若い頃に灯台下暗しを「東大元暮らし」だとばかり思っていました。(敏)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-15 16:07
米軍がアフガニスタンでMOABという強力な爆弾を使用して1カ月。この爆弾、「全ての爆弾の母」(Mother of all bombs)と呼ばれることも。モアブ(Moab)は死海の東方にあった古代の国の名でもあります。MOABが中東近辺で使われたのは何かの符合でしょうか。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-14 03:27
都営大江戸線のホームの写真を都営浅草線と誤って紹介した記事がありました。確かに2路線の車体カラーは浅草線=ローズ、大江戸線=マゼンタと似ています。校閲の確認ポイントを挙げれば「ホーム柵の有無」です。計画はされていますが、都営浅草線では現在まだホーム柵が設置されていません。(ゆ)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-13 17:43
15年ほど前、公民の教科書で新潟県中里村(当時)の「雪国はつらつ条例」を、「雪国はつらいよ条例」と誤り、問題になりました。地元の人の心情を思うと深刻です。同じ状況で自分が文章を点検していたら確実に気付けたか、校閲記者として重い課題を突きつけられているような気がします。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-12 17:13
「夜はまだ肌寒さを感じますね」。今の時期、こんな言い方をすることはありませんか? 「肌寒(はださむ)」はもともと秋の季語で、肌に直接寒さを感じること。春に使うのは間違いとはいえませんが、本来の用法ではありません。春の寒さは、花冷え、余寒、春寒などの言葉があります。(健)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-11 16:39
「肝煎り」は本来、仲介・世話役といった裏方の意味で使います。しかし、最近では「首相肝煎りの経済政策」など、地位の高い人や表に出ている人がトップダウンで物事を進めるといった文脈でもしばしば使われます。どちらも「心を砕く」という意味合いがあるのは変わりません。(乃)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-10 20:19
思いがけないものを偶然発見する能力、セレンディピティー。経済評論家・勝間和代さんも著作の中で触れていました。語源はセイロン(現スリランカ)の旧称に由来するそうです。寅さんの故郷、葛飾・柴又を離れた九州の地で、おいの満男が寅さんを偶然発見したり、そんなことも確かにあります。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-09 08:15
「『永遠に続く休日』とは『地獄』の定義だ」。劇作家バーナード・ショーの言葉です。連休明けはいつだって「休み続けたい自分」との戦い。敵は手ごわいですからこちらもそれなりの武装が必要ですよね。冒頭の言葉は私の「武器」の一つ。みなさんも自分との戦いに負けそうになったらお試しあれ。(萬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-07 20:31
「僕は60歳。君の父さんは?」「55です」「大体一緒だね」。こんな会話を最近しました。何歳差まで同年代かは個人によって分かれるところ。5歳差は同年代。では7歳差は?
紙面でも「弱」「約」という表現は人によって感じ方が違うと思います。できるだけ正確な数字に近づけたいですね。(ゆ)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-06 19:02
“To err is human, to forgive divine.”「過つは人の常、許すは神の業」などと訳される詩人A・ポープの言葉。もじって「過つは私の仕事、許すは上司の仕事」と考えることにしました。失敗は成功のもと。仕事と思えば失敗とも上手につきあえるかしら。(萬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-05 15:30
5月5日は「こどもの日」。前身の「端午の節句」は男の子の成長を願う日として知られていますが、古くはこの節句が女性と縁の深い日だったこともあります。詳細はことばオンライン「『端午の節句』、主役は女性だった?」をご覧ください。https://t.co/m5l5sdfRX7
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-04 16:48
「お膝元」を辞書で調べると「貴人のそば」「天皇や将軍などのいる土地」といった説明がありますが、実際にはさまざまな場面で登場します。日経の紙面では「トヨタ自動車のお膝元である愛知県豊田市」のように企業の本拠地を表す使い方が多いほか、場所以外に用いることもあります。(乃)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-03 18:43
韓国に配備されるミサイル「THAAD」。Dは「Defense」の頭文字ですが、「Defence」と出稿されてきたため、「間違いでは?」と思い辞書を引くと……。―seは米国英語、―ceは英国英語のつづりであると知りました。日本語は日々勉強ですが、英語も勉強しなければ。(健)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-02 16:55
今の憲法が施行されて、5月3日でちょうど70年。条文を、くだけた表現に置き換えて読み解く試みも、あるようです。憲法は国会を、「国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関」としています。写真は永田町から北東を望んだもので、皇居の後方… https://t.co/e6hUGv9hQP
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-05-01 17:15
最近では「こじゃれた」を「ちょっと洒落(しゃれ)ている」の意味で扱う辞書が増えてきました。昔から使われていた「こじゃれた」は「戯(ざ)れる」に接頭語の「小」が付いたもので、「ふざけた」という意味だったそうです。同じ音でも言葉の意図が随分と変わってしまうものです。(祥)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-28 17:12
岐阜県高山市の高山祭の記事で、豪華な屋台が街中に姿を現したとありました。屋台には綿あめなどを売る出店の意味もありますが、この屋台は台車に人形や飾りをのせてねり歩く道具という意味で使われています。日本国語大辞典によると、どちらの意味も江戸時代には使われていたようです。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-27 15:14
英語のThey(彼ら・彼女ら)を性的に中立な単数代名詞として使う動きが、米国の性的少数者(LGBT)に広がっています。日経電子版によると、一部メディアも使用を認めるなど、性の多様化が言葉を変えつつあります。(三) 詳細は https://t.co/AeYSOZch3v
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-26 17:18
似た字に幣と弊があり、ヘイという読みは同じです。でも意味は全く異なり、幣は主に「通貨、神に供えるもの」で、弊は「よくないこと」などです。原稿を見ていると貨幣、弊害などはほぼ間違いないですが、固有名詞になると幣が正しいのに弊が誤って打ち込まれているケースがよくあります。(敏)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-25 13:54
通・マニア・オタク――。三省堂国語辞典第7版によると通は「趣味・道楽など、その道にくわしい人」、マニアは「趣味に度をこして夢中になっている人」、オタクは「特定の趣味にのめりこんで、くわしい知識を持つ人」。いずれも意味は近いようですが、辞書によってもいろいろな解釈があります。(祥)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-24 15:28
漢字研究者の笹原宏之さんの新刊「謎の漢字」(中公新書)を読みました。五代目市川団十郎が「海老蔵」ではなく「鰕蔵」と称したという説の分析があり、同じ「エビ」でも海老・鰕・蝦・蛯が使われるなど、日本人は漢字を選ぶときにイメージを重視してきたという指摘になるほどと思いました。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-21 08:44
今年の米アカデミー賞では作品賞の発表ミスが話題になりました。その日、「ラララランドの記事が~」「ラララランドの写真は~」という声が聞こえてきました。題名ミスは致命的。 「ラ・ラ・ランド」でしょ、と指摘したい気持ちを抑え、ラを4つにした記事がないか関連記事を確認しました。(三)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-20 14:03
活字を拾って新聞制作をしていた時代は、形の似た漢字を間違えることが多かったそうです。パソコンが普及した今では、「寄付講座」が「寄付口座」になるような誤変換が頻発します。ですが「伊藤」が「伊籐」になるなど、活字時代をほうふつとさせるような誤りもなぜか無くなりません。(絢)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-19 15:51
ムッシュかまやつさんが亡くなりました。グループサウンズ(GS)「ザ・スパイダース」でも活躍。関連の原稿をチェックしていたら「スパイダーズ」とあり、スに直してもらいました。GS全盛の頃小学生だった私は「スかズか」など関係なく、ただ「かっこいい歌だなあ」と聴きほれていました。(敏)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-18 12:19
先日、弊紙のコラムで登場した「サイモン&ガーファンクル」。50代のデスクが「『サイモンとガーファンクル』ではないのか」と言っていましたが、30代の記者は「&」の方がしっくりくるとのこと。世代によって呼び方が変わるのも、それだけ長く愛されてきた証拠なのだろうと感じます。(絢)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-17 16:22
今春、NHK杯テレビ将棋トーナメントを制した佐藤康光九段は準決勝で佐藤天彦名人と、決勝で佐藤和俊六段と対戦。佐藤プロ一色の感がありますが、解説者も不用意に、「この局面は佐藤さんの方が優勢」などとは言えません。この状況、単に「佐藤さん」で対局者を特定できるほど甘くありません。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-16 10:10
イスラエルの通貨は何でしょう? 正解はシェケル。先日記事を校閲した際、シェケルの中にシュケルが混在していました。ぱっと見たところ「ュ」と「ェ」が似ていてわかりにくいことに加え、一般的にはなじみの薄い通貨ということもあるからでしょうか。気づきそうで気づきにくい間違いでした。(祥)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-15 16:42
「青春とは人生のある期間ではなく、心の持ちかたを言う」とはサミュエル・ウルマンの詩の一節(作山宗久訳)。青春と並んで、朱夏・白秋・玄冬という言葉もあります。人生経験が浅く、なぜ秋が白、冬が黒(玄)なのか、よくのみ込めていません。「おぬし、まだ青いのう」と言われそうです。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-14 17:53
世界でも知られる「ミセス・ワタナベ」。特定の個人ではなく、外国為替証拠金(FX)取引を手がける日本の個人投資家を指す通称です。一般的な日本人の名字との印象から、日本の個人投資家をミセス・ワタナベというようになったともいわれます。なぜワタナベが選ばれたのか気になるところです。(祥)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-13 15:20
「幸福だから笑うのではない、笑うから幸福なのだ」。フランスの哲学者アランの「幸福論」の言葉です。仕事で重大なミスがあれば、へこみます。「失敗したから落ち込んだ。落ち込んだから失敗したのではない」と言いたくなりますが、いい結果を招くために、時には笑う行為も大切かもしれません。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-12 18:29
3月24日に日経電子版で公開された「リンカン? ローズベルト? 大変わりする歴史教科書」によると、高校の世界史ではマゼランにマガリャンイス、コロンブスにコロンの読みを併記する教科書が出版されています。最新の歴史用語の動向、注視していく必要がありそうです。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-11 22:35
新聞でもしばしば見かける「魅せられて」。背後に「魅せる」という動詞があるかのように捉えてしまいがちですが、広く認知された見方ではありません。元の動詞は「魅する」。大辞泉第2版は「魅せられる」で立項し、「動詞『魅する』の未然形+受け身の助動詞『られる』」と説明しています。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-11 02:14
東京ドームの面積は4万6755平方メートル。地球1周は約4万キロ。こうした規模感が仕事で問われるときもあります。新進の女性タレント、ブルゾンちえみさんの「本能って字の画数、知ってる? 35画」のネタを聞いて、直ちに違和感を覚えた方は漢字通。正しくは15画だとか。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-07 23:40
ミスをなくすには? 永遠の課題です。最近読んだ本によると、「ミスをなくすこと」にとらわれると、かえってミスを引き寄せてしまうといいます。五輪に出場する選手も、「失敗は許されない」と硬くなり、思わぬつまずきを犯すことがあります。ではどうするか。無心になるのがよいのだそうです。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-07 01:26
「出会い」は、人と人との遭遇を指します。「人と企業の出会い」という言い方は成立するのでしょうか。以前、先輩に聞いたところ、「法人格という言葉がある。企業を人扱いしても間違いではない」との返答。少し論点がずれているような気もしますが、面白い考え方もあるな、と思いました。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-05 20:40
忖度(そんたく)。相手の気持ちをおしはかること。漢字の「忖」「度」いずれも、はかるという意味があります。フィナンシャル・タイムズも先日、sontakuを記事で取り上げていました。sontakuが、karaokeやsamuraiのように英語の辞書に載る日が来るのでしょうか。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-04 09:02
「防錆」の読みは「ぼうせい」のはずなのに、「防さび」表記も見かけるのはなぜ? 「錆」は常用漢字ではないので使用を避けたい。でも「防せい」では何のことか分からないが、「防さび」なら意味が伝わりやすいといった事情でしょう。「日本大百科… https://t.co/2jnS4197Z4
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-02 14:25
「防錆」の読みは「ぼうせい」か「ぼうさび」か。「学術用語集(建築学編)」や「JIS工業用語大辞典」はいずれも「ぼうせい」。一般社団法人「日本防錆技術協会」も同様。本来的な読みが「ぼうせい」なのは間違いありません。一方で、「防さび」… https://t.co/Fnt6B98WlD
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-02 14:25
昔読んだ4コマ漫画で、「0(れい)コンマ何秒」などと使う「0コンマ」に「霊魂魔」というおどろおどろしい字を当てる内容のギャグがありました。霊つながりで言葉遊びをすると、目の手術の「レーシック」は「霊疾駆」でしょうか。霊が必死に走る姿を想像すると、何だかシュールです。(淳)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-04-01 17:09
文部科学省が31日、新学習指導要領を告示しました。2月14日の改訂案のうち、「聖徳太子」や「鎖国」の表記変更は取りやめることになりました。「聖徳太子」については改訂案に対し1千件超の意見が寄せられたそうで、一般の人に広く浸透した表記を変更するのは容易でないことが分かります。(蓬)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当)(nikkei_kotoba)2017-03-31 18:15
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